のんびり、鴨川へ
海の日は鴨川へ行った。
私は旅行の計画を立てるのがわりと好きなほうなのだけど、今回は100点満点ではないかと思えるほど私好みのプランが立てられたので、鴨川に行く人はぜひ参考にしてほしいとまで思い、記録することにする。
旅のお供は川上未映子さんの新刊。
これについては書き始めると止まらなくなるのでまた別の機会に…。
東京駅から「わかしお」に乗って、終点の安房鴨川駅まで1時間53分。
電車で2時間って、リフレッシュを目的としたちょっとした旅に、ちょうどいい距離じゃないだろうか。
窓の外が、都会のビル郡からだんだんと鮮やかな緑になっていき、やがて海が見え始め、到着する頃にはすっかりリラックスモードになっていた。
安房鴨川駅から、タクシーで『手造りそば 打墨庵(うっつみあん)加瀬』へ。
11:30のみ、予約を受け付けているそうで、一番乗り。
店の外にはカエルがたくさんいた。
カエルなんて久しぶりに見る。
故郷に帰ってきたような開放感があって、深く呼吸ができる気がした。
季節のおすすめの、トマトとモロヘイヤの冷たいお蕎麦をいただいた。
そばはもちろんだけど、前菜やデザートもすべて創意工夫がなされていて美味しくて、いくらでも食べられそう。
ちなみに、美味しいそばを家でも食べたい!と、ここでそば粉をお土産に買って帰り、家で打って見たけれど、2時間くらいかかり、腕は疲れるし、麺はぼろぼろになるし、それはそれは大変だった。
あらためて職人さんの技術や熱意を知り、美味しい蕎麦を食べられることに感謝せずにはいられない。
それからまたタクシーに乗り、鴨川シーワールドへ!
海のすぐそばの水族館。
白イルカショー、イルカショー、シャチショーの順に見た。
目玉のシャチショーはものすごい人気で、1時間前から席を取った。
大量に水をかぶるので、スマホで写真を撮るどころではない。
シャチは美しく、迫力があった。
人を襲うというイメージがあるけれど、トレーナーを背中に乗せて泳いだりしていた。表情はわからないけれど、絆が感じられて驚き。
鴨川シーワールドから少し歩いて、夕食は『松鮨』へ。
こちらも予約は必須。それでも地魚鮨はランチタイムで売り切れてしまうらしく、地魚が食べたい人はランチタイムに行くほうがいいかもしれない。
あじのなめろうは房総の郷土料理だそう。
このお店ではお酢が一緒に出てきたのが印象的だった。
なめろうに目がない私。もちろんペロリといただいた。
今回、宿泊は民泊にしたけれど、夜は鴨川グランドホテルの日帰り入浴へ。
夜なので見えなかったけれど、露天風呂はオーシャンビュー。
波の音を聞きながら入るお風呂は格別。
すっかり温まって、遠くに波の音を聞きながら眠った。
2日目は仁右衛島へ。
安房鴨川駅から仁右衛島入り口までは、バスで向かう。
バスやローカル線に乗るのは、そこに住む人の生活が感じられて好きだ。
仁右衛門島は、個人所有の有人島。代々平野仁右衛門を襲名した人が、島を守りながら暮らしている。
島へは船頭さんが手漕ぎ船で渡してくれる。
島には源頼朝の伝説があったり、祠や珍しい植物がある。
風光明媚で、ロマンがあって、素敵な場所。
久しぶりに磯遊びに夢中になってしまった。
帰りのバスを待つ間に、商店をのぞいた。
地元の人が家の前で、手作りの干物やらワカメやら、梅干しやらを売っている。
バスを途中下車して、『あわじや』で昼食。
15種類の海鮮丼。
スイカまでつけてもらって大満足。
なめろうもまた注文した。
お店によって少しずつ違うのが面白い。
特産品や干物などお土産がそろう『潮騒市場 旬彩』買い物をして、帰路に着いた。
1日が、東京と同じ24時間とは思えないほどゆったりした時間を過ごした。
またがんばろうと思える。