diary

金魚にハマった話

 

金魚にハマってしまった。

きっかけは近所のお祭りで、息子に初めての金魚すくいをさせたこと。当然とれないわけだけれど、お店の人が1匹分けてくれた。私は赤と白の個体がいいなと思ったけれど、もらったのは黒の出目金。

 

慌てて水槽とブクブクのセットを買ってきて入れてみると、すいすいと泳ぐ姿が気持ちよさそうで、なんとも愛らしく思えてきた。息子も「金魚ちゃん、ごはんよー」と楽しそうに餌やりをしている。

 

ところが、数日もしないうちに白い斑点が出てきて、あれよあれよと言う間に尾ひれが溶けはじた。そして薬浴や塩や水換えの甲斐もなく、あっという間に死んでしまった。金魚すくいの金魚が何年も生きた話をよく聞いていたので、こんなにデリケートな魚だとは知らなかった。

 

息子が「金魚ちゃん壊れた。修理してー」と言うので、「命だから、もう生き返らないんだよ」と教える。説明しても理解できないようだった。夏に飼ったクワガタが死んだ時も同じことを言っていた。彼が理解できようになるのはいつ頃なんだろうか。

 

息子は空っぽの水槽を見て、時々思い出したように「金魚ちゃんはどこ?」と言うだけだったけれど、私と夫は、密かにまた飼いたいという気持ちになっていて、今度こそ元気に育てられるよう、それぞれに飼い方を調べていた。調べるほどに、金魚の飼育は長い歴史を持ち、世界中に愛好家がいる奥深い世界だということもわかった。

 

そして、ついに先日金魚専門店へ行った。お店の水槽には、ぷくっと膨れた大きなほっぺたのようなものがある個体や、出目金よりさらに左右に目が飛び出た漫画に出てくるような見た目の個体など、金魚すくいやペットショップではまず見ないような多種多様な金魚がいて、どれも本当に美しかった。

 

 

タンチョウという、頭に丹頂鶴のような赤い丸模様がある個体も可愛くて惹かれた。鶴モチーフには弱い。

 

 

初めは和金にするつもりが、見ているうちにらんちゅうが気になってきた。正面からよく見ると表情があるように見えて面白い。特に真っ白の子と目が合ったような気がして、迎えることにした。

 

らんちゅうは和金に比べると少し泳ぎが下手で、クロールをするように左右のひれを交互に動かすらしい。息子により再び「金魚ちゃん」と名付けられたその子は今、うちですいすいと元気にクロールをしていて、私と夫が日々夢中で観察している。